第1回資格更新研修会について、下記の通り予定しております。よろしくお願いします。
日時:2025年5月31日(土)12時30分から受付
研修会13時00分~16時10分
場所:奈良女子大学 N101教室
参加費:500円
申込受付期間:2025年4月17日(金)~2025年5月10日(金) 申し込みはこちら
定員:60名
研修講師: 武藤康弘(博士(文学))
(武庫川女子大学教授・奈良女子大学名誉教授)
山本智子(Social Reality Lab.(代表))
研修題名:
「治療行為の文化史」と「合理的配慮―私たちに求められているものー」~共生社会の文化史から現代の合理的配慮~
研修内容
要旨①「治療行為の文化史」 講師:武藤康弘氏
治療行為とは、医学的な処置を、治療を求める人々に施すことであるが、その内容は極めて多岐にわたる。現代日本における治療行為とは、医学的なケアを意味する場合が一般的であるが、歴史的にみてみると、様々な医療行為が存在するのである。西洋医学的な医療行為は、江戸時代にオランダから移入され、明治時代以降急速に発達した。中医薬の医療、漢方は、後漢以来2千年を超える歴史を有し、江戸時代以降は日本化も急速に進んだ。一方、歴史を紐解いてみると、これらの医学的な処置だけではなく、巫女や祈祷師などが施す呪術的な治療も古くから行われ、現在も民間信仰のなかで伝承されている。今回は、治療行為の文化史と題して、共生社会である縄文時代の障碍者介護の事例から、古代中世の仏教に基づく薬業や救済事業、近世以降の大和の薬業と近代の障碍者福祉などを概観しながら、中世以降の巫女や修験者の活動を通して、呪術的治療行為がなぜ人々に信じられ伝承してきたのを検討してみたい。
要旨②「合理的配慮―私たちに求められているものー」講師:山本智子氏
令和3年に障害者差別解消法が改訂され、令和6年4月1日から事業者による障がいがある人への「合理的配慮」が義務化されました。これを踏まえ、合理的配慮の大きな改訂点を理解し、各障害種(視覚・聴覚・肢体不自由・知的・発達・精神)における適切な「合理的配慮の在り方」について具体的な事例を用いながら、学びを深めたいと考えています。